こわせつない夢

夢を見た。
35歳ぐらいになってる自分がさ、近所のスーパーのメダルゲームコーナーで楽しく遊んでるんだ。そしてその自分は、お母さんと一緒に外出するのを毎日すごく楽しみにしてる。
それから、ハッと気付く、これが恥ずかしいことだって。
そしてその自分は、何も持ってないことにも気付いてしまう。友達も、仕事も、学歴も、人脈も、技術も、何もない。
自分は今まで毎日何をしていたのだろう?と、それも思い出せない。一気に切なくなる。そして、そうだ、これからは毎日何をしていたか忘れない為に日記をつけよう。と思い立つ。
その日記の1ページ目に書いた言葉。

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大好きだった あの娘は お嫁に行ってしまっただろうし。
いつまでも 母さんと 出掛けるのを楽しみにしてはいられない。
ゲームで あそんでもいられない。
毎日何があったのか 詳しく覚えていない。
そうだ 日記を書こう。
何があったか 日記を書こう。

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それを、二階の自分の部屋で書き終えたオイラ。自分の部屋っていっても、いまよりボロボロになっている。
すると玄関から親父の「ただいまー」という声がして、死んだはずの婆ちゃんが「おかえり」って言ったんだ。
そこで目が覚めた。
目が覚めたオイラは、あれ、今、真っ昼間だけど親父帰ってきたのかな?と思って(目が覚めた辺りの現実感はあやふや)、1階に行ってみると、誰もいない。
なんかそれで、妙に切なくなってしまって、涙が次から次にボロボロボロボロ出てくんの。